ワトソン君は必要なし
ゲストハウス藤原邸では、前の原っぱを駐車場として利用しています。
これまではいつもはガラガラだったのですが、5月末日にゲストハウスの1階に、レストラン淳が開店し、少し車の出入りが増えてきました。
そのため、ときよりもうこれ以上車が停められないという現象が起こることがあるようになりました。
原っぱには、まだ十分なスペースがあるのに!?
ちゃんと停めてくれるはず
駐車場は、北側にのみ入口があり、奥から詰めていけば車20台ぐらいは停められる広さがあります。
それなのに、車5、6台停まっただけで、停められるなくなることがあるのです。
駐車場の混雑状況
こんなふうに、入口付近に車が停められてしまうからです。
誰も悪くないし、悪気もありません。ただ車を停めているだけです。
「奥から順番に停めてくれると思ったんだけどな~」 by エフラボ
車の出入りが増えても、適当にちゃん詰めて停めてくれるはずだと思っていました。
入口付近に停めてしまう心理
なぜ、入口付近に車を停めてしまうのか、その利用者の心理を想像してみます。
「奥に停めてしまって、自分が出たい時に出られないのは困る」
「草むらに、大きな石などが隠れていて、乗り上げて車を傷つけてしまうかも」
「どこに停めたらいいかわらかなかったので、前に車を停めていた人に習った」
おそらく、利用者はなんらかのストレスを感じたので、手前に停めることを選んだのだと想像できます。
ストレスを解消すれば、ちゃんと停めてくれるかも?
そこで、どうしたら、利用者の不安を解消でき、且つこちらの思い通りに、車を停めてもらえるかと考えました。
「自分たちの車の停め方で見本を示せれば、それがメッセージとなり利用者はなんのストレスを感じることもなく、それに習って停めてくれるはずだ!」 by エフラボ
そこで、いくつかの方法を試してみました。
実験1 自分たちの車を奥から停める
自分たちが車を奥に停めていれば、他の人も奥から停めてくれるのではないかと考えました。
自分たちの車を奥に駐車
しかし、奥から停めてほしいというこちらのメッセージはまったく伝わりませんでした。。。
自分たちが奥に車を停めても、利用者には、なんのメッセージならなかったようです。
もしかしたら、気にも留められなかったのかもしれません。
こちらの意思より、利用者は自分たちの意思を優先させた結果だと思われます。
実験2 自分たちの車を斜めに停める
次に、自分たちの車を手前から斜めに停めれば、その横に揃えて停めてくれるのではないかと考えました。それに、斜めなら、道路から入ってきて、そのまま停められるので便利なはずだとも考えました。
しかし、なぜか、これもなんのメッセージにもなりませんでした。。。
実験3 斜めって、意味ないんじゃないか?
実験2を行ってみて、もしかしたら人にとって、斜めというのはあいまいなものであり、メッセージとしてはまったく機能しないのかもしれないと考えました。
それなら、垂直に自分たちの車を停めれば、その横に揃えて停めてくれるのではないかと考えました。
結果、想像どおり、利用者の方は、揃えて停めてくれましたw
1台目と2台目の車が、垂直に揃えて停まっていたことで、利用者は直感的に、その横に揃えて停めればいいのだなと思ったはずです。
見本がメッセージとして機能しました。
恐らく、利用者はストレスもなく、おそらく考えることもなく、車を停めることができたと思います。
これで、ゲストハウスの駐車場問題も解決です。
コミュニケーション
思っているだけ、期待しているだけでは伝わらない。
まさに、ゲストハウスの原っぱの駐車場のように。
メッセージがあいまいだと、気づいてもらえない。
メッセージがはっきりしていれば、受け手はストレスを感じることなく、もしかしたら、考えることさえなく、そのメッセージを受け入れてくれるものなのではないでしょうか。
今回のゲストハウスの駐車場の場合、停め方の見本を示すというメッセージで、利用者に駐車場の停め方を案内できました。
これって、駐車場を管理する側と利用者の間にコミュニケーションが成立したということではないでしょうか?
この駐車場問題を解いてみて、メッセージをしっかり伝えるという方法って他にも応用できるのではないかと思いました。
しっかりメッセージを伝えることができれば解決できること、他にもあるんじゃないかな?
「なんで思った通りにやってくれないんだろ」と思ったら、相手に腹を立てる前に、自分の伝え方や、メッセージの方法を考え直してみるのがいいのかもしれません。
と考えられば、少し優しい気持ちになれるかもしれませんしw
「ね、ワトソン君」